F−2ファン必携です。
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模型製作用資料という触れ込みですが、これはもう『F−2解体新書』と呼べるくらい内容が充実しています。
F−2の開発とメカニズムに関する詳細な記事をはじめ、搭載兵装の解説と各種アップデートの状況、ベースになったF−16の解説に加えて、ロッキードマーチンが2004年に提案した幻の対地攻撃強化型改造案『F−2スーパー改』までを網羅しています。
さらに圧巻なのが機体各部および搭載兵装の詳細かつ鮮明なカラー写真の数々。翼下パイロンのジョイント部に、ストレーキ下面のパネル内部、インテーク右舷の電源リセプタクルとインターコム、エアデータコンピュータ用の全温度センサー、日本語表記された各種の注意書き、はてはキャノピー開閉用のアクチュエーターまで、もう『模型製作に役立つ』というレベルを通り越して『中国や韓国、ロシアの諜報員がこれを買わないか心配』と言いたくなるような充実ぶりです。
機体色についても、量産型はもちろんXF−2の初号機〜4号機まで網羅、空対空/空対艦ミサイルの色まで詳細に描かれていて(キャプティブ弾の色指定まであります)、頭が下がります。
F−2ファンなら買って損はない内容です。模型作りの参考として、また読み物としても楽しめます。