優れた入門書
★★★★★
交通サービスは多くの特殊性を持ち、多方面から分析を行う必要がある。本書は、交通の費用、運賃、交通ネットワークなど交通経済学の多面的な側面を、数式の使用は最小限にしかし正確さを失わず記述したすぐれた教科書である。たとえば、第4章では、交通企業の費用の特性が、規模の経済、範囲の経済、密度の経済、ネットワークサイズの経済として説明される。本書を読むことによって、交通経済学の重要概念をほぼ網羅することができる。学部生はもちろん、この分野を概観したい研究者にも薦められる本である。