素晴らしいの一言です。
美しい歌を美しく歌える数少ない歌手ですね。
宝物になりました。

倍賞千恵子の声と歌唱力・表現力は最高です。日本の歌はクラシックの声楽家よりも賠償千恵子や由紀さおりなどの方が、曲想と歌手の感性の相性という点で、やはりベストマッチだと思います。しかし小川寛興氏の編曲は最悪です。ドラムなど入れてジャズっぽくしたりで曲想と賠償の抒情性が完全に殺されてしまっています。特に“(3)この道”を聞いて悲しくなりました。原曲のまま正調の伴奏でやって欲しかった。編曲者としては原曲のままでは同業者の手前估券にかかわるとでも思うのでしょうか。プロデューサーは編曲者の起用について、さらに言うなら編曲するかしないかも含め、歌に対する庶民の素朴な願いをもっと大事にしてください。倍賞千恵子さんには改めて「正調日本の歌」の制作を強く願います。

鮫島由美子さんの日本の歌曲のレコードを娘が持っていまして、とてもすばらしいものです。
若手では日本の歌の録音は少ないですが森麻季さんの歌声もいいですね。
ですが幼い頃から聞きなれた日本の歌は倍賞さんの歌声に優しいお姉さん（お母さん？）という感じ
がして私はとても好きです。

最近の若い歌手は鼻濁音で発音すべき所が濁音になってしまっています。
これではせっかくの日本の名曲もとても聞きづらく浮かばれません。
その点、倍賞千恵子さんは日本語の発音がしっかりしています。
特に鼻濁音の美しさにはうっとりとしてしまいます。
日本の歌はこう歌うのだという見本のような全集となっています。

鮫島由美子さんの同じような歌集も持っています。どちらもそれぞれ異なった良さがあり素晴らしいです。倍賞千恵子さんの若きころの清純なイメージそのままの瑞々しい歌声は心が洗われる思いです。