「海賊大全」の名に恥じない内容
★★★★★
スペインがアメリカから金銀財宝をザックザク持ち帰る。指を加えて見ている場合ではない、と海賊を奨励したのは、フランス王フランソワ一世だそうです。1522年くらいの話らしい。アメリカの西部開拓にも比すべき、荒々しくも儲かる時代であったようだ。
バッカニアに関する第二章を読んでみた。
大きな帆船の背後からこっそり近付いて、ナイフをくわえて船端をよじ登り、船を乗っ取る。バッカニアは元ハンターで射撃の名手。相手船の舵手を撃ち、マストを倒し相手の動きを封じる。ずるいというか、賢いというべきか。
イギリスのピューリタン革命があって、オリバークロムウェルがカリブ海に遠征艦隊を送り出して、ジャマイカを奪取する。歴史や地理の知識を総動員して読み進む。知的好奇心を大いにくすぐられる話だ。
バッカニア列伝のように、海賊が次々に紹介される。エル・ポルトゲス、ロロノア、ヘンリー・モーガン・・・。本書の情報量は、まったくただものではない。「大全」の名に恥じないと言えよう。ものすごく、楽しめる本だと思う。
不親切ではなく、初心者にも親切・分かりやすい海賊本
★★★★★
今日本で比較的容易に手に入る、世界の海賊について書かれた
本の中では、最も内容が充実した本ではないか?
カバーしているエリア・時代が西欧人目線なので
アジアの海賊なども一応取り上げてはいるのだが
なんとなく書き方がエキゾチックで理解不足。情報量も少ない。
しかしながら大航海時代の海賊たち・・・とくにカリブの海賊たちに
関しては、すばらしい情報量と生き生きとした表現でのめりこめます。
実在した海賊「黒ひげ」(怪物!)との最期の死闘など、
実際に戦ったイギリス士官の報告書などを
参考にして書かれているので、実に具体的で迫力があります。
他にも海賊たちの日常やものの考えかた・文化
構成員の人種比率(黒人が多い!)
愛用している飲み物(ラム酒になんと火薬を入れる!)
など具体的なエピソード満載で面白いです。
海賊って・・・
★★★★☆
海賊好きな息子のために、購入。
中身は難しかったものの面白く、読んであげると興味を持って聞いていてくれました。
海賊好きにはたまらないかも、です。お勧め!