中でも、パート3では、性格をどう考えるか、という観点から、哲学的、道徳的に考察される性格について論じた後、本の主題であるイメージに基づいて想像される性格、についての説明があります。その中で占星術についての著者の見解も示されています。世間的には、道徳的観点から性格は善悪で判断されやすいのですが、こうした中で、占星術は性格にとって、道徳的な忠告なしに全てを説明する、隠れ場を提供していた、と著者はいいます。
著者によると、「占星術の最大の美徳は、個人の魂を元型的な力に帰す豊かな特徴を提示することにある。神話に基づくその想像力は、人間の先天的な傾向を、より深い必然性に結びつける。占星術は、イメージのなかの性格を語るのだ。」となります。道徳的な基準に基づく実用性はないとしても、隠喩的な洞察は、人生の指針として、変わらず人々の人気をかちえているとの見解が示されています。