ロシア語愛好者は、逃してはいけない。
★★★★★
例文が古いという評価があるようだ。しかし、これだけの分量の語数に対してしっかりした例文を付し、しかも音声教材があるというのはこれをおいてほかにはない。例文が古くても、学習には全く差し障りはない。つまらぬ批評に惑わされず、本教材があるうちにさっさと勉強すべきだ。これだけの例文をすらすら言えれば、それがたとえ本文を見ながらであっても、相当の力がつくことは確実である。変化表も使いやすい。さる大学教授から聞いたところでは、著者のお一人である佐藤純一氏は、教材をつくるのが天才的にうまいということだ。なお、これに類した教材では、大学書林からでている「ロシア基本文1000」がある。語数はこちらが少ないが、内容は濃いようだ。ただし、音声教材の速度が遅すぎるのが欠点である。
NHK新ロシア語入門(佐藤純一)利用者に
★★★★★
標題のテキストでロシア語を学び始め、復習し、学びつつある学習者です。
私は佐藤先生の教科書が大変気に入りまして、同じ先生のこの単語集を
買いました。
とても気に入っています。たしかに決して多くない2200語という全体の
中にソヴィエト時代の単語が少なくない量含まれています。それは他の
方の、間違いなく私より学習歴のある方のレヴューにあるとおりですが、
しかし致命的欠陥ではないというのもまた私も他の方に賛同するところです。
所詮、たったの2200語ですから、多少の頻度の出入りはやむを得ないし、
ドストエフスキイをいずれは読みたい人が入門で覚えるならば、
誤差に含まれる程度の時代錯誤だろうと思います。
レヴェルとしては、我々の英語学習の経験からは、この本に基本的な
前置詞まで載っていることを考えると「ターゲット1900」くらいの
レヴェルは優に保っている(ひょっとすると超えている)数字だと思われます。
(もっとも私は赤尾の豆単世代ですが)、
全部の単語(正確には語義)に例文が付いており、それがこの本の
範囲内で書かれているという工夫は実はすごいし、ロシア語の難関
格変化の確認にもなってしまうという優れものだと思います。
おしむらくは現代化するべきは、語彙よりも、CDをつけることかな、と。
専門が限られるが優れた本
★★★★☆
今でも共産主義諸党派の人々と話すときには重宝するでしょう。
都会の多くの若者には笑いものでも、ある層のロシア人にとっては
今なお現実の言葉なのです。
歴史や政治経済学等を学ぶ人にも好著です。
人によってはむしろ現代的に改訂されてしまう前に入手することをお勧めします。
ちょっと古い?
★★★☆☆
他の単語集にくらべて例文が豊富な点はいいのですが、今となってはほとんど見かけないイデオロギー色の強い単語が多くのっており、すこし古い感じがします。ソ連時代の新聞などを読んで見たい人にはいいかもしれませんが、これからロシア語を勉強してロシアに行ってみたいと思っている人には無用な単語が多く、また絶対知っておくべき単語(例えば「修理中」)が抜けているように思います。出版物などから頻出の単語を選んで出版されたもののようですが、ソビエト崩壊以後の出版物を対象に「頻出単語」の選択をやり直した改訂版を期待します。例文の豊富さや、丁寧な活用表など大変勉強しやすい体裁であるだけに残念です。