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口紅から機関車まで―インダストリアル・デザイナーの個人的記録

価格: ¥3,024
カテゴリ: 単行本
ブランド: 鹿島出版会
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とりあえず元祖インダストリアル・デザイナーの思い出話は聞いておこう ★★★☆☆
基本的に無駄話が多いので速読気味に読みました。
ただ軽薄な文章なだけに(?)ローウィーが生きた時代の空気がよく伝わった気がします。

18世紀から産業革命による工業製品の大量生産が始まり
その最初の国産博覧会として1851年にイギリスで英国万国博覧会が開催されました。
その展覧会での自国イギリスの出品作品のデザインの醜悪さに耐えられなかったウィリアム・モリスは
イギリスのデザイン改革、つまりアーツ・アンド・クラフツ運動を展開します。
しかしアーツアンドクラフツ運動は手仕事と機械との融合であり、あくまで主体は手仕事にある前時代的ものでした。

そこで1920年代ごろからドイツで機械を主体とし、大量生産品を前提としたデザイン改革運動であるバウハウスが起こります。
そういった西洋での歴史的なデザインの転換点の中でフランス生まれのレイモンド・ローウィーが新大陸アメリカでデザインを中心にすえた
何でも屋、インダストリアル・デザイナーとして七面六腑の活躍を繰り広げます。

つまりこの本はまじめにインダストリアル・デザイナーの秘法を探る書としてではなく
どのような時代背景のかなで職業としてのインダストリアルデザイナーが誕生したのかということを知るものだと思います。

話の構造としては
こういう問題があったんだ→オレはこうやって解決した→オレ、すごいでしょ
こういう考え方が主流だったんだ→おれはこういう新しい考え方を提案したんだ→オレ、すごいでしょ
という感じがしました。

ただ今に続くインダストリアル・デザイナーなるものの思考回路にどこか通じるところが
あるように感じる気もします。


インダストリアルデザインの生みの親 ★★★☆☆
インダストリアルデザインの生みの親レイモンド・ローウィーによる自伝的、私小説的、デザイン入門書的な本。
デザイナーの著書にありがちな、日記だか自慢話だかわからない、私的な友達の話が盛りだくさんなあたりはご愛嬌。読書なれした人は読み飛ばせばいい。

興味深いのは、1930~1960年代に活躍した人物であるにもかかわらず、未来派に対して嫌悪感を抱いており、美的要素より製造コストや製造工程の合理化を優先するくだりである。
インダストリアルデザイナーを志す人にとっては必読書であることは間違いない。