河上亮一氏のここでの行動については、知性の低い人達に安易に迎合したという点で、慙愧に耐えません。
それぞれの道で日本を代表する委員が集まっているのだから、高いレベルの提言が出てくると思っていたが、報道される内容からはよく理解できないことが多かった。
委員の顔ぶれを改めて見てみると、現場の教師はこの本の著者である河上氏しかいなかったことがわかる。この事だけからも河上氏の役割の重要性が分かるだろう。
この本からは国民会議で議論されて記録されていること以外にも河上氏の視点でみた会議の雰囲気も臨場感を持って伝わってくる。
しかしながら、読み終わってもイマイチ充足感がない。 それぞれの価値観、人間観がこれほどかけ離れていては 意見をまとめるのも難しいだろう。
重要な教育の問題がこのような形でまとめられていったことには危惧を抱かざるを得ない。もっと議論を広め、それこそ「国民的」レベルで議論されるべきものである。