チャンピオンを毎週買っているので読んではいるのですが、
無印の頃のワクワクする展開は皆無で、
のんべんだらりと緊張感のない仲間意識を持ったチームが勝ちまくるだけ。
不知火が三振記録作っても、山田がやっぱり逆転ホームラン打っても、
「はいはいすごい、すごい、こんな奴いねえよ」となってしまう。
以前のマンガの世界の非現実の領域と、
水島氏の野球経験に裏打ちされたリアルさの絶妙な融合はすでになく、
ただただキャラが一人歩きしています。
おそらく水島さんは本当に山田達を愛しているのでしょうし、
この巻の新庄の描写を読めば実在のプロ野球選手をなめているわけではないとはわかるのですが、
もう今後新しいキャラが出ても、新たな記録を出しても以前の輝きは戻らないでしょう。
まだファンの人には申し訳ないが、作者にタオルを投げてあげてほしいと思います。

　山田が明訓の2年夏の白新戦でプロも知らないようなルールを知っていましたが、その山田がスリーフィートラインオーバーのルールを知らないなんて少しおかしいのではないかと思います。それから投手の不知火が代打で登場しますが、いい加減飽きました。最初は投手を代打で出すのは（不知火に限らず）面白いなと思いましたが、それも何回もあるとさすがに飽きます。もう少し新しい展開をもっと考えて欲しいと思います。それからこれは「スーパースターズ編」が始まる前の「プロ野球編」の頃から感じていることですが、なぜプロに入ってから名字ではなく名前で呼ぶことが増えたかと言うことです。例えば高校時代は山田のことを「山田」といっていたのに、「プロ野球編」のある時点からなぜか「太郎」と呼ばれることが増えた（特に土井垣や三太郎等）ことなどです。
　ここまできたら買うのを辞めることはもう出来ませんが、少しマンネリ気味になっているのでもう少し新しい展開を考えて欲しいです。

はじめてドカベンに出会ったのは小学生のときでした。山田たちが高校一年の春の大会、対土佐丸戦で傷だらけになって投げる里中君に恋してしまいました。それから延々読み続けたのはもちろん里中君はじめ、明訓４人衆みんなを深〜く愛してしまったからです。そして打倒山田に燃えるすばらしいライバルたちをも愛してしまったからです。
ここまで読み続けて、どうして今さら途中で放り出せましょうか。
何が何でも単行本を買い続けます。