今私の頭痛の種はリサイクルを前提とした製品設計です。中でも多くの部品を集めて造られる組立製品では様々な接合技術と、その製品の使用後の解体性に関わる知識が必要とされます。

　ところがプラスチックに関してこれを網羅的に紹介・解説した技術書はこれまで見あたりませんでした。この本は正にこうした要望に応えるもので、実施例を数多く写真や図で示しながらわかりやすく紹介するとともに、リサイクルの際必要とされる解体時の留意点についても言及し、最後にプラスチック再生材料による応用製品を紹介しています。

　専門書でありながら誰にでも理解できるよう工夫されており、すぐに活用できる実用性の高い内容となっているのがよいと感じました。