セレナ [DVD]
価格: ¥2,625
小さい頃から歌が好きで歌手になることを夢見てきたセレナ(ジェニファー・ロペス)は、小さな挫折を繰り返しながらもようやくデビュー。やがてグラミー賞を受賞し、トップスターの地位を獲得するが…。
ラテン・ポップスの歌姫の短くも駆け抜けた生涯を『ミ・ファミリア』のグレゴリー・ナヴァ監督が描いた音楽伝記映画の佳作。ゆるやかにトップの階段を上り詰めて行くセレナ(発音から察するとセリーナのほうが正しいと思うのだが…)には正直ドラマとしての起伏こそ乏しいが、その分ラストの悲劇がインパクトを与えてくれる。まだブレイクする前のJ・ロペスの熱演も讃えたいところ。ラテンなど陽気なナンバーの数々に酔いしれながら、のんびり心地よく観ていられるのもいい。また、かつて日本映画『白昼の死角』『復活の日』にも出演していたエドワード・ジェームス・オルモスがここでは娘の成功を固く信じる父親に扮し、見事な存在感を披露しているのも嬉しく、その意味では家族の絆を描いた映画という観方もできよう。劇場未公開作品。(増當竜也)