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イスラーム・ドルーズ派―イスラーム少数派からみた中東社会 (中東パレスチナ選書)

価格: ¥995
カテゴリ: 単行本
ブランド: 第三書館
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ドルーズ派の歴史と文化、そしてシオニストとの協力関係を語った名著 ★★★★★
 ドルーズ派は、11世紀初めに、イスラム教シーア派の一派であるイスマーイール派から分かれたイスラム教の一派と理解されて居る。しかし、ドルーズ派は、『コーラン』を教典と見なさない等、「イスラム教の一派」と見なして良いかどうか、見方が分かれる面が有る。(私の友人のイスラム教徒は、イスラム教徒の間では、ドルーズ派は、イスラム教とは見なされて居ないと述べて居る)更には、輪廻を信じるなど、興味深い点も多い宗派である。
 そのドルーズ派が、中東の近現代史において注目されるのは、ドルーズ派が、19世紀後半に、イギリスの対オスマン・トルコ政策の中で、イギリスに協力した事と、シオニストがパレスチナで土地を買収するに当たって、交渉の窓口に成った事などによる。更にドルーズ派は、イスラエル建国後、中東紛争の様々な局面で、イスラエルに協力的な姿勢を取る場面が有った。本書は、こうしたドルーズ派に関する、稀な日本語の単行本である。
 著者の宇野昌樹氏は、1952年に生まれ、シリア、フランスに留学した後、湾岸戦争前後の1990年から1993年まで、外務省専門職員として、在イスラエル日本大使館に勤務した経験を持つと言ふ、中東問題のエキスパートである。やや高価である事は否めないが、ドルーズ派に関する貴重な情報が満載された、密度の濃い良書である。中東問題に関心を持つ日本人が、必ず読むべき本の一冊であると思ふ。

(西岡昌紀・内科医)