Back to Bedlam
価格: ¥744
プロパガンダとして、ジェイムス・ブラントのアルバム『Back to Bedlam』は、これまでのテレビ広告では成し遂げられなかったほど、イギリス陸軍のイメージを変化させている。ライフルをギターに持ち替えた、この元騎兵のバラード重視のデビュー作は、明らかに市民のハートを勝ちとろうと狙っている。UKで成功した「You're Beautiful」や「No Bravery」のシングル(ボスニア駐留時代からヒントを得た)はどちらも心に染みいる繊細な曲だ。「No Bravery」は、ダミアン・ライスのようなライバルたちによるありがちな失恋のバラード以上に、感情的なパンチを込めた曲。だが、ブラントは心の問題について確信をもって歌ってもいる。それが『Back to Bedlam』の大半を占めるテリトリーで、「Goodbye My Lover」、「So Long Jimmy」、「Billy」といった喪失の歌に表れている。、アルバム全体を通じて、アレンジは控えめでありながら効果的。リンダ・ペリーやガイ・チェンバーズのような重鎮プロデューサーやソングライターを迎えたお陰だ。この現代の音楽ヒーローにはいくらでも深みがあることを証明している。