こういう資料が日本語で出版される至福
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1963年から1989年まで26年間に渡ってBBCで放映された人気SF番組「ドクター・フー(Dr.who)」。2005年に再開された9代目ドクター、クリストファー・エクルストンのシリーズの放映に合わせて海外で出版されたムックを和訳したものと思われる。
この度日本でも放映されるこのシリーズに登場するモンスターを中心に、旧シリーズの人気モンスターも含めて紹介されており、"Dr.Who"という番組がどういうものであるかを俯瞰できるような体裁になっている。
ファンむけのムックとしての完成度はかなり高い。各モンスターの登場エピソードの概略、デザイン画、撮影中のスナップショットなど、この種の番組のムックとしては必要十分な情報を掲載している王道な構成をとっている。現時点では、日本の視聴者には「なんのこっちゃ!?」といった感じがあるものの、もし、この度の日本放映で「ドクター・フー」にハマってしまったならば、随喜の涙を溢すような貴重な資料や図版が豊富なのだ!
内容的には「大きいおともだち」向けではあるが図版が豊富なので、子供も十分に楽しめるであろう。TVの中に怪獣や宇宙人を必要とする年頃の子供にとっては、ちょっと背伸びした大人気分が味わえる怪獣図鑑といった趣きかもしれない。
クラシックシリーズからのファンである自分にとっては、マストアイテムの逸品であった。