Shooting at the Moon
価格: ¥485
「ケヴィン・エアーズ&ザ・ホール・ワールド」名義でリリースされた1970年のソロ第2作。「メイ・アイ」など前作『ジョイ・オブ・ア・トーイ』を思わせる英国ボヘミアン・フォーク・ナンバーもあるが、マイク・オールドフィールドやデヴィッド・ベッドフォード、ロル・コックスヒルなどの巧者をバックに従えたことで、インスト・パートが強化された。とはいえ、洗練とは程遠いサウンドであり、ボーナス5曲も含め、全体的に混沌(こんとん)として雰囲気が漂っている。だが、そんな混沌も自分の持ち味にしてしまうケヴィンの個性は、本作をすんなりと聴かせてしまう。(山崎智之)