青空とマント
価格: ¥2,100
ラテン、サンバ、ジャズなどを聴かせる11人大所帯バンド、モダーン今夜のセカンド。この手のバンドはサウンド~グルーヴ指向が強くなりがちだが、このバンドはヴォーカル・永山マキの歌が確固たる中心になっていて、あくまでも歌で聴かせていくところがキモだ。永山はややハスキーな声でイキイキと歌い、エモーショナルな歌詞も含めてヴォーカリストとしての個性を明示。一方の演奏も、そんな彼女とひとつになって躍動していて、サンバにしろジャズにしろアンサンブルが抜群にいい。ソングライティングは昭和歌謡的なメロディーで親しみやすく、楽しさだけを追求するのではなく、スピリットやエンターテインメントもきちんと携えていることをうかがわせる。近年の同種バンドの中では抜きんでた存在といえるだろう。(小山 守)