サーカス
★★☆☆☆
読後感の、この居心地の悪さは何なんだろう?
自分がすでに非難を受けるべき大人の立場だから?
少年時代に点在する後ろ暗さを思い出させるから?
でも、実際は、白か黒か、善か悪かだけでは表現できない事の積み重ねに、日々悩み苦しむ子供たちの方が多いのではないでしょうか?
極論を誇示し過ぎてはいませんか?
読者の理解を得る以前に、"見せ物"にする事を美徳と捉えていませんか?
それでも、前に進まなければいけない、描き続けなければ何も変わらない、とゆう気持ちも分からなくはありません。
でも、エンターテイメントにしてはいけない部分を、ずっと覗き見させられる感覚は、生理的にも許し難いです。
対岸の火事のように、蔑んで嘲笑ってホッと胸を撫で下ろして・・
自分の中の好奇の眼差しに気づいた時、僕は本を閉じました。
土田先生、描き込みも画力も少しずつ甘くなってきている事にお気づきですか?
いつもの様に、画面が白っぽくなってきていますよ?
それが、物語の終点を探しているサインのように見えてなりません。