碁は芸である
★★★★★
如何に生きるべきか、悩み考える方は絶対読んだらいいと思います。
小生、碁はできないと言っていいレベルですが、目先の勝ち負けでなく芸を極めようとする品格のある姿勢があるからこそ、秀行さんの破天荒な生き方が肯定されるのだと感じました。
傍目には無茶苦茶、私が30年以上前の学生時代、棋聖防衛後の深夜の自戦解説で女流棋士(最近将棋はヴィジュアルで見られる方がようやく出てきましたが、当時から囲碁は美形がたくさんいました)をくどく筆者にある意味呆れましたが、誠に自由に遊び、一方で自分の目指した道(日本流の芸)を極めようとした素晴らしき先人の著書です。将棋で言えば、升田幸三ですね。
一番感銘したのは、「糟糠の妻は堂より下さず」。NHKの番組で奥様の素晴らしさを感じましたが、この一途など阿呆(天才と言ってはヘボになるので敢えてこう言います)が感謝の気持ちを素直に記録に残したのは感動です。