淡々と記述された有限要素法の手引き
★★★★☆
いかにも計算流体力学専門の著者らしく,理路整然と(悪く言えば,抑揚もなく淡々と)各問題について有限要素方程式が導出されるため,どうしても退屈さは隠しきれない。まず第2章(弾性ねじり)でGalerkin有限要素法(=空間的離散化)が詳述され,第3章(熱伝導)で時間積分法(=時間的離散化)を扱うといった,各章毎にそれぞれ重要事項を分散させている構成は,学習者の負担軽減+段階的レベルアップに寄与しそう。全体的に整理整頓された記述で,第2章では有限要素方程式を(理解しやすさ重視で)マトリクス表示しながら,それ以降の章では「総和規約」を用いた表示法でコーディングの便宜を図る等,細かい配慮も見られる。コーディング時に重宝する,ある意味ノート的な中級者向けの1冊。
有限要素法の入門〜応用に最適の一冊
★★★★★
有限要素法を用いて材料・熱・流体力学の諸問題を解析するための入門書。
Galerkin有限要素法を用いて解析を行うことを目的に書かれていて、問題ごとに支配方程式・重みつき残差方程式・有限要素方程式の詳細な導出がなされています。
本書の特に良い所は、工学的に重要な、運動する物体周りの粘性流解析について解説されているところだと思います。
また、有限要素法以外に、crout法による計算の高速化や解析結果の可視化方法(等高線の書き方など)にも触れられています。
第一章では、物質表示と空間表示・物質導関数・輸送定理などについて非常にわかりやすく記述されていて、これから研究を始めようとしている工学系の学生には非常に役立つ本だと思います。
本書を購入して
★★★★★
本書は,境界要素法について式の誘導からプログラミングまで分かりやすく説明してあり,初学者にも理解しやすくなっています.解析プログラムのソースも多数載せてあり,申し分ない1冊です.
計算流体力学を学ぶ大学学部生・院生にもお勧めです.
導入に最適
★★★★☆
FEMに関しては、より詳細な本も多いですが、Galerkin法について
とにかく短期間で理解して「使える」ようになりたい
人には、この本はお薦めです(特に流体解析)。
FEMに初めて触れる人には、非常に分かりやすいのではないかと思います。