Best of the Blues
価格: ¥552
スパイナル・タップのメンバーと同じく、ゲイリー・ムーアは目盛りが11まで上がるアンプを持っているが、2時間半の本作に耳を傾けていると、ところどころ行き詰まっているのではないかと疑問がわく。だが幸いにも、ディスク1の「Still Got The Blues」「Need Your Love So Bad」「Midnight Blues」やディスク2の「Cold, Cold Feeling」には、雷のようなフレーズが散りばめられている。その「Cold, Cold Feeling」の中の静か目のフレーズでは、嵐雲が白銀の稲光に道を譲っている。ディスク1は、90年代初期のアルバム(『Still Got The Blues』『After Hours』『Blues Alive and Blues For Greeny』)から選曲され、アルバート・キング、B・B・キング、アルバート・コリンズとの共演に加えて、「Parisienne Walkways」のライヴテイクも収録している。ディスク2には、ディスク1と同じゲストと共演した別の曲とともに、ディスク1と同じ曲6曲があるが、これはすべて未発表のライヴテイクだ。ライヴテイクは、ムーアのいきなり本番に入りがちな傾向をひたすらかき立て、男性ホルモン渦巻く性急で活発な音楽を生みだしている。本作は、男同士で過ごす夜に最高の音楽だ。(Tony Russell, Amazon.co.uk)