ナンバー23 アンレイテッド・コレクターズ・エディション [DVD]
価格: ¥3,990
ジム・キャリー主演作と聞くと、アクの強いコメディではないかと思う人も多いだろう。だが本作はコメディのかけらもない作品。キャリー扮する主人公が、妻が惹かれた『ナンバー23』という古本を読んだところ、その物語が自分の人生に酷似していると知り、次第にその物語にハマっていく。劇中の中の登場人物のように、すべてにおいて“23”という数が自分にまとわり付いていたり(社会保障番号などいろんなことに)するところも含め、やがて彼はその小説を書いたものが誰なのか、異様に執念深く探しだすのだが、やがてとんでもない真実に辿り着くことに。
数字の不思議さは最近流行の都市伝説などにもよく登場するし、とある計算式で必ず結果は6721になるものなど、オカルトではなく数字の不思議さを表す話はいろいろある。そういう部分で観客を惹きつけていく手腕は見事なもの。ただところどころ強引ともいうべき展開があるのは、せっかく“ナンバー23”の話が面白いだけに勿体ない感じ。映画通の人間ならラストのオチを期待しないほうがいいのではないだろうか。またジム・キャリーの演技はアメリカでは不評なようだが、私は個人的には狂気にはまっていくキャリーの演技は見ていて面白かったし、俳優として新しいジャンルを作りだしたいという、キャリーの葛藤も見てとれ、面白かった。(横森文)