その意味では、「ハイスクールララバイ」や「恋のぼんちシート」をはじめとする比較的有名な曲よりも、「なぜか埼玉」や「しらけ鳥音頭」などの当時でなければ生まれ得なかった超ナンセンスな曲こそが本作の真骨頂といえる。また、近田春夫や山下達郎ら大物ミュージシャンの意外な仕事ぶりも発見できるし、伊東四朗や竹中直人の今では信じられないはっちゃけぶりも笑える。懐かしさだけではなく多彩な楽しみ方ができる1枚だ。(小山 守)