Alive in the Nineties [DVD] [Import]
価格: ¥494
この「Alive in the Nineties」が真のミート・パペッツ・ファンをがっかりさせることはないだろう。彼らならこの作品の、非常にローファイであるがゆえに生まれる小宇宙的な完成度と、歴史的な重要性をきっと理解してくれるからだ。使われている映像は、ほとんどが1990年代初頭から中ごろにかけて安物のビデオカメラで撮影されたブートレッグのビデオ映像だが、彼らがアーティスト性の追求と商業的成功という2方向への岐路に立っている様子がよくわかる。ちょうどポリグラムとの契約を済ませ、ストーン・テンプル・パイロッツのツアーに参加していた彼らは、商業的成功を意味するラジオでのヒットを遂げつつあった。(しかし結局それは実現せず、「Backwater」がポップ・チャートで43位になっただけだった。)画像の悪さは否めないが、パペッツがメジャー路線を拡大しながらも(アリーナ・コンサートを行ったり、ヨーロッパのTVに出演したり、MTVでも放送できそうな音楽ビデオを作ったりしている)、古くからのファンを大切にしようと努力している様子(レコード店への非公式な訪問など)がしっかりと映し出されている。アコースティック・ブルース(「Station」)から激しいブルース・ロック(「Lake of Fire」)、そして不思議な曲調(「Plateau」)へとうまい構成でこのバンドの名曲が集められている。その他、奇妙なスピード・メタルの「Automatic Mojo」や邪悪な感じの「Sam」も収録。(Tom Keogh, Amazon.com)