初版は古いが生きた情報満載
★★★★★
著者のボブフィックスは、同じく三雅出版から出された「時を越える聖伝説」を読んで以来、
信頼に値すると思っているチャネラーである。
その新刊とあって読むのを楽しみにしていた。
だが、この新書は1994年に別出版社から出されていたものの改訂版であった。
改訂版ではあるが、本書にはアセンションについて様々なマスターからの詳細な情報が
満載されており、内容は最新の情報と言っても過言ではない。
特に特筆なのは、本書冒頭の著者とのQ&Aコーナーで、ボブフィックス自身が
2012年のアセンションを完全に否定していることだ。
昨今アセンション関係で出版されるもののほとんどは、2012年(詳しくは12月21日)
にアセンションするとしているが、ボブは「そんなことはマスターから聞いたことはない」、
と否定している。彼によれば、2012年頃になると、意識は今よりもう少し澄んでいるだ
ろうが、いわゆる光の世界になるには、私たちの体や世界を大きく変える必要があるとして
いる。一気に光の世界になるのではなく、まずは既存の政治、経済、あらゆる組織や価値観
を根底から覆す必要がありそうだ。現在世界は2008年夏の金融崩壊による100年に1度
の経済破綻を味わっているが、これはその序幕とでも言えるだろう。
ボブが大天使ミカエルに聞いたところによると、アセンションの全プロセスを完了するには、
あと2000年かかるそうだ。
夢見がちなお気楽アセンション情報が蔓延する中、地に足をつけしっかりとした意識によって
膿を出す苦難に耐えながら、意識の観点を上昇させてゆくという、アセンション本来の
姿を思わせてくれる、良書だと言える。
本書ではサナンダ(イエス)、観音、聖母マリア、マーリンなどのマスターからの情報が
満載だが、その中でマーリンがヨハネの黙示録について解説してくれている。
あの何がなんだかわけのわからない、喩え話の一つ一つについて、これは何の喩えで何を
意味するのか、など事細かにしかもアセンションと関連づけて解説してくれている。
黙示録に興味のある人には、眼から鱗が落ちる思いではなかろうか。
とにかく、一読をお勧めする。