相当数の事件を抱え、講演に執筆活動という過密なスケジュールのなか、語学学習にかける時間は毎朝4時から6時の2時間と、入浴時間。が、その勉強法がとにかくハンパじゃない。目的に合った教材を選び、テキストは使いやすいように編集しなおし、「マイ参考書」を作る。音声教材もMDで編集し、唇から血がにじむまで発音練習を繰り返す。教材はすべて自分用にカスタマイズしてしまうのだ。
約10か月間で、発音、文法、日常会話のひととおりの勉強を終え、その6か月後には英字新聞を読破。韓国で『だから、あなたも生きぬいて』の韓国版が出版され、韓国の少年院の少年・少女たちへの講演依頼が舞い込めば、同様に韓国語を独学で身につけ、韓国語で30分間の講演をやり遂げる。
この学習法が参考になるかどうかは別として、著者の生きる姿勢から得るものは大きい。(野澤敦子)