何故だか、惜しい。
★★★★☆
ドイツ人タッシェンさん中心に、英仏邦文のテキストを付けて、イタリアで印刷されている。作品の選択の質(商業カメラマンもやってたので、シャープなピントがほとんど)、スナップのモチーフも豊富。お値段的には文句はない。ただ、編集のサイズの小ささ、生涯の全作品からの厚さ、取り組んでたモチーフの幅広さからすると、もっと大判で厚さが欲しかった。スナップは、フランス人のポーズが決まり過ぎてるため、やや胡散臭さが見えるかも。作為的というより、古い映画のスチール写真のようにフランス人が生活してるだけなのだが。作品1枚1枚としてはドアノーのほうがいい仕事してるはずなのに、まとまると逆にカルティエ・ブレッソンあたりのブレ、ボケ写真が時代の雰囲気を保存してるように感じられるのは、不思議ではある。