柴錬三国志
★★★★☆
『三国志演義』を全て通読するのが大儀だという人たちに、是非ともオススメなのが、この「柴錬三国志」。もちろん、著者の味付けした「三国志物語」でしかナイとはいえ、痛快なること、この上なし。 後漢末、麻の如く乱れたる世に、漢帝室の血をひく劉備玄徳が、桃園で誓い合った義兄弟・関羽と張飛を従えて、天才・孔明を三顧の礼を以て軍師に迎え、蜀漢の國を興す・・・。張飛と呂布の壮烈な一騎討ち、関羽の千里行、魏の曹操を打ち破る赤壁の戦い……「最高に面白く胸躍る名場面を一冊で楽しめる」という謳い文句も、まんざら嘘ぢゃあござんせん。英雄豪傑達の活躍する世界を、肩に力を入れずして娯しむことが出来ましょう。