もっとも、この種の手続のあり方を明らかにしたことは意味があるが、実例をもとに、バイアスを抜きにして実務に徹したほうがよかったといえる。
難民の定住、審査過程の改善、出入国管理政策における位置づけといったimmigrationの視野を完全に欠くものであるが、本書の性格を差し引いても、それがせまい領域でしか物事を思考しない正義を語る法学者にありがちな態度である。
これは表層しか見ないジャーナリズム的発想、観念論に終始する人々ともども、唾棄すべき対象である。