轟音ノイズと叙情的アルペジオという2本のギターを中心に、静と動のコントラストが鮮やかな音像を生み、どの曲も極めてイマジネイティヴだ。「mere your pathetique light」ではヴァイオリンとギターの絡みが荒野に射す一筋の光のようだし、15分以上の大曲「lost snow」では胸をかきむしるような轟音ギターが、壮絶な激情を表現しきっている。硬質な音響空間を築いたアルビニの手腕もさすが。(小山 守)