本書は、タイトルのとおり音読指導の具体的指導法を中心にまとめた
英語授業参考図書である。

音読が英語上達のための必要条件であることは、ほとんどの英語教員
で一致するところであろう。近年では、英語達人の学習法や脳科学や
身体論からも音読の重要性が主張されている。

音読の重要性は認識しつつも、授業中になるべく多く生徒に音読をさ
せようとしても、同じパターンでは味気がなくて生徒が飽きてしまう。
できれば楽しく音読を多くさせたいものである。
本書はそんな時に役に立つと思われる。
プレリーディング、ホアイルリーディング、ポストリーディングそれ
ぞれの場面で使える具体的な音読指導法が豊富に掲載されているので、
非常に実践的で明日の授業ですぐ使えるのが嬉しい。

read and look up, buzz reading, shadowing, listen and repeatなど
の定番のものはもちろん、多くの指導法が掲載されてるので、目の前の
生徒の実態に合う指導法もきっと見つかるだろう。

この本はタイトルからは音読指導法の本という印象を受けますが、実際は音読を中心にしながら、理論に始まり授業の各段階で用いる方法がわかり易く述べられています。それぞれの指導法は具体的で、著者の「凡人技も集まれば達人技」というコンセプトの元に様々な段階で用いられる方法とどの段階で使うかががよくわかります。それほど奇をてらう事は書いてありませんが、だからこそ特別の努力なしで実施できます。学校や塾、予備校の英語授業ですぐに使えます。私自身も早速使わせてもらっています。明日の英語の授業から役立つ本だと思います。