前半には中古カメラで撮影した、いい雰囲気の写真が掲載され、
それぞれのカメラレンズの持ち味も味わえますし、
個々の中古カメラの説明も愛情が感じられてつい欲しくなってしまったり。
カメラはイラストで紹介されているのですが、
そのイラストも秀逸で眺めて楽しい本になっています。
カメラっていいなあ。
と思える一冊。
しかしながらこの本にも多く感じられる『アカセガワゲンペイ』というウィルスは超強力で、あっという間に渦を巻いて読者を引き込んで行く。読者だけでなくRICOHという会社はデジタル・カメラのコマーシャルになんと彼を採用し、僕に悔しくも一台を購入させるという荒技をしてみせた。なかなかである。
今やデジタル・カメラ200万画素以上を内蔵していない携帯電話を愛用しているのは僕ぐらいだろう。世界は『アカセガワゲンペイ』というウィルスの影響を知らず知らずに受け、今や老人力と路上観察学者とトマソンに溢れている。本作はそのスタートも言える著作でなかなかだ(●^o^●)。