猫の視線と同じ高さの写真よりも猫を見上げたり、逆に猫を見下ろしたりする写真が多い。 写真の間に書かれた『ぼくがここに来てから5年になる』などの文章は猫の立場で書いているのだがそこに猫の人に対する愛着と同時にクールな思いが描かれており、より一層この写真集をクールで
シニカルに感じさせる。被写体が猫であろうとなかろうと、どこまでも浅井慎平氏の写真は浅井慎平氏の写真なのだと感じ入る1冊だ。