プリティ・リーグ [DVD]
価格: ¥1,480
1943年。男たちが戦場に行ったアメリカで、菓子メーカーの社長が女性だけのプロ野球チームを結成する。監督は、過剰な飲酒ぶりが問題のジミー(トム・ハンクス)。各地から集められた女性選手たちは「女の野球チームなど必要ない」という世間の嘲笑を浴びながらもその実力を発揮していく。
ジーナ・デイヴィス、マドンナ、ロリ・ペティといった美人スターたちが顔をそろえたこの異色の野球映画は、見る者に勇気と感動を与える傑作である。本来マウンドにあがるはずの男たちが、外でより大きな敵と戦わなくてはいけない状況が、野球が好きでありながら、その実力を見せる場がなかった女性たちに機会を与えることになった。野球が“ホーム(ベース)を守る”ゲームであるならば、戦場で戦う男たちの目的も“家(ホーム)を守る”であるというダブル・ミーニング。女流監督ペニー・マーシャルは女性選手たちの活躍と勝ち進むチームをはずむようなテンポで描写しているだけでなく、彼女たちの抱える試練や葛藤まできちんと描いて見せている。ラストで数十年ぶりに再会する、老いた選手たちをマドンナが歌う「マイ・プレイグラウンド」が優しく包み込む。その歌詞に涙。(斉藤守彦)