健坊一家と愉快な仲間たち
★★★★☆
正月から全く馬券が当たらず借金だらけで金策ばかりの小説。
こんなニートオヤジに金を貸す奴など現実世界には決して存在しないのだが、そこはご愛嬌。
浮世離れした官僚貴族の麿呂ちゃん、強制上納させられる大工棟梁の留公、毎年海水浴に健坊
一家を招待してくれる律儀な漁師がってんの松、そしてピンチになると金を持って登場する元
女雀士陽子。彼らが織り成す人間模様には、古き良き時代の情緒を感じます(笑)。
そして、競馬予想のあまりのハズシっぷり。著者ってかなりの競馬下手です。
いろいろな意味で面白い本ですよ。