Last Waltz: Final Recordings Live
価格: ¥10,257
ビル・エヴァンス晩年の壮絶な演奏を記録した8枚組のボックスセット。録音は1980年8月31日~9月8日サンフランシスコのジャズ・クラブ、キーストン・コーナーにて。このあとエヴァンスはニューヨークのジャズ・クラブ、ファット・チューズデイズで演奏後、9月15日に亡くなったが、ファット・チューズデイズの録音は残っていないので、本作に聴かれる演奏がラスト録音ということになる。体調は最悪、この時点でみずからの死を予感していたエヴァンスは、それでも演奏することに全精力を傾けた。そのせいか、曲自体はこれまで何度も耳にしてきたレパートリーだけど、そこにはなにか鬼気迫るものがあって思わず鳥肌が立つ。入魂の演奏とは、まさにこういうのをいうのだろう。マーク・ジョンソン&エリオット・ジグモンドのサポートも素晴らしい。最終日の「ナーディス」はなんと19分半の長尺演奏だ。なお同じ時のライヴは『コンセクレイション~ラスト・コンプリート・コレクション』という8枚組ボックスセットでも出ているが、それとは重複しない。(市川正二)