「パワーパフ ガールズ」のシリーズの各エピソードは、どのようにして元気な3人組の彼女たちが誕生したかを冒頭に説明するところから始まる。場所はユートニウム博士の研究室。材料は砂糖、スパイス、そして素敵なもの、そこにケミカルXという謎の薬品が誤って混ざってしまったことからパワーパフ ガールズが誕生する。しかし、どうして彼女たちは悪と戦うようになったのか？　どうしてスーパーパワーを自分のために使おうとしなかったのか？　パワーパフ ガールズをしつこく狙う悪いサル、モジョ・ジョジョの背後にいるのは？　こういった疑問に対する答えが、『パワーパフ　ガールズ・ムービー』だ。リーダー的存在のブロッサム、よく笑う楽しいバブルス、一番強いバターカップ。3人のガールズの誕生の全貌も明かされる。TVシリーズでは語られてこなかった部分を深く詳細に描きながら、スピーディでワクワクする仕上がりになっている。ガールズも、初めはポーキーオークス幼稚園に通うのんびりとした女の子たちだった。そんなある日、鬼ごっこに熱が入りすぎた3人はタウンズビルの町を破壊してしまい、住民から嫌われてしまう。そこに登場したのが巨大な脳を持つサルのモジョ。果たしてモジョはガールズの味方なのか？　87分の映画の中では、TVシリーズのエピソードのように猛スピードな展開はあまりない。それでも、パワーパフ ガールズの戦いはふんだんに盛り込まれているし、何より楽しく仕上がっている。TVシリーズのファンは、ほかの悪者が登場しなくてちょっとがっかりするかもしれないが（現在町にいる悪者はモジョだけ）、ジョークやスピーディなアクションで、この3人の魅力にどっぷりはまること間違いなしの1本。対象年齢7歳以上。（Mark Englehart, Amazon.com）