シカゴの不動産業界の大物は、ダンサー出身の美貌の愛人ビリー（メラニー・グリフィス）を用いて議員たちの抱きこみ作戦を講じるが、彼女は世間知らずで教養も何もない女性であり、困った大物はカタブツの経済評論家ポール（ドン・ジョンソン）に彼女の教育を依頼した…。
   1950年の日本未公開作（日本ではTV放映のみ）で『マイ・フェア・レディ』の先駆け的な内容のロマンティック・ラブ・コメディー映画を、『ぼくの美しい人だから』などのルイス・マンドーキ監督が当時実生活でもカップルだった2人を主演にリメイク。ただし、この監督の演出の持ち味はコメディーには向いてない感があり、ヒロインの魅力も意外と乏しい。M・グリフィスは本作でその年のラジー賞主演女優賞にもノミネートされてしまったが、そこまでひどいものでは、この手のジャンルの定石として軽い気分で楽しめる作品には仕上がっている。（的田也寸志）