絵本には、大変芸術的ないわゆる絵本(これは普通の高校卒業程度の英語力では難しいものも多いのです)と、幼児に英語を覚えさせるための「学習用絵本」とがあります。後者にはレベルと対象年齢が表示されているので区別できますが、図書館や書店で見つけられることが少なく、情報が不足していました。
本書では、「学習用絵本」がレベルを追って豊富に紹介されていますし、表紙や、とりわけその中の1ページを見ることが出来るのが嬉しいですね。噂のOxford Reading Treeシリーズがどんな内容かもばっちり。そしてそれ以外にも学習用シリーズがいくつも紹介されています。
お母様がお子さんに読み聞かせることを想定して書かれた本ですが、小学生に英語を教えていらっしやる個人塾の先生方の、教材選びにも強力な助っ人となるでしょうし、苦手だった英語をいっそ中学1年生レベルから学び直そうと考えていらっしゃる社会人の方にも是非本書をお薦めしたいです。大人になってからもう一度中学1年生の教科書から学ぶのは辛いものがありますし、一度失敗した方法をもう一度やり直して成功出来るかどうか疑問です。もう一度やってみるなら違う方法で!
「英語が出来るようになりたかったらこれを読みなさい」と押しつけるのではなく、「この本が面白かったよ~」という大勢のタドキスト(英語読書がすっかり人生の楽しみになってしまった人)の声を集約しているのが、SSSの「100万語」シリーズの他の英語指南本との最大の相違点です。