上級者へのマストアイテム
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英語学シリーズに含まれているが、学者や教師だけでなく、中級から上級への橋渡しに絶好の教材である。英語のしくみを名詞句の限定表現の拡大から説き起こすのではなく、述語動詞、助動詞を中心とした、時制・相・態・法など語用論的な視点から興味深い用例をあげて説明していく。「やだ、また飲んできたのね(第2章)」,「こりゃ驚いた。誰に向かって口を利いているつもりかね?(第6章)」など、章ごとに印象的な例文と見出し・タイトルがついており、学習意欲をかき立ててくれることうけあい。これ一冊を読んで、こんなこと、とっくに知っているよというレベルにある人でも、意識してコミュニケーションで使い分けているかを自問してほしい。一般書のコーナーにおけば、ちまたのTOEIC教則本の無味乾燥さに辟易している人たちにも大歓迎されるのではないだろうか?