受験生でなくても楽しめます
★★★★☆
話題になった「もえたん」の同工異曲といった趣の作品。決して安易な二番煎じ企画ではありません。
四文字熟語を「意味」「用例」「参考」の3点から解説しているのですが、特に「意味」の項目は、意味の説明に留まらず、その熟語の由来や、出典、それにまつわるエピソードといった部分にまで踏み込んで解説されており、うんちく本として立派に機能しています。
「用例」は「もえたん」同様、アニメやゲーム等、いわゆるオタク文化から発生した有名なフレーズを四文字熟語に置き換えて表現しているパートですが、こちらは「もえたん」がフレーズをそのまま英訳したのに対し、いわば別の言葉に置き換えているわけで、慣れ親しんでいる日本語だけに違和感を感じる部分も多々ありました。
「参考」は関連した作品や状況の説明といったところ。かなり「わかる人にしかわからない」内容です。
さらに「もえたん」同様、ストーリーとイラストが挿入されるのですが、キャラデについては、個人の趣味次第といったところ。購入前に自分のストライクゾーンにあっているかどうかの確認が必要です。ストーリーは「おまけ」といったところですね。
収録されている四文字熟語に馴染みの無いものも多く、実際に役立つかどうかは微妙ですが、普段使っている日本語の解説書だけに、読み物として、一般人でも楽しめる一冊です。