ウクレレ・アーティストとしては初となる、2003年のフジロック出演も納得！ 同年リリースの本作は、ハワイのロック青年にとってはエレクトリック・ギター同様、ウクレレが最も身近な友だちのような楽器であることを伝えてくれる。オーセンティックなウクレレ・ミュージック／アロハ・スピリッツを根っこに持ちつつ、ブルーストラベラーズやフィオナ・アップルとも競演する最近の活動や、元来メタル少年だったバックボーンも表面化。チック・コリアの難曲「スペイン」でのスリリングなプレイ、はたまたオジー・オズボーンの「ママ、アイム・カミング・ホーム」での炸裂ぶりなどカヴァーでも持ち味を十二分に発揮。オリジナルもそうしたボーダーレス感が楽しい。（石角友香）