センダックの絵本に対する情熱のみならず、絵本とはどうあるべきかを教えてくれたとてもすばらしい本でした。時代を超えた偉大な作家たちの評価も独特でおもしろく、またところどころに入る挿絵もとても参考になりました。子供の心を持ったセンダックを堪能し、絵本は子供だけのものではなくすばらしい芸術作品なんだということを再認識できました。センダックの絵本論を読んでから、そこに出てくる作家達の、あるいはセンダック自信の絵本を読み返すと、今まで読んでいたよりもさらに鮮明に、音楽が聞こえてくる感覚を持って主人公達が絵本の中を駆けめぐりはじめます。私は読む前よりさらにセンダックに興味がわき、他の本も買うことに決めました。絵本の世界がすばらしい勢いで広がるので、絵本好きにたまらない一冊、おすすめです。