これは著者名からも分かる様に原作にカラーの絵を添付した絵本ではありません。
ですが、トーベヤンソン女史による原作の設定をほぼ忠実に踏襲したストーリーになっており、ＴＶアニメ版などとは違い、ある意味、安心して読めます。
このシリーズが２冊しかでてないのが残念に感じるほどです。
まだ幼稚園にも通っていない子供にとってお気に入りの一冊となっているようで、かなり頻繁に読み聞かせをせがまれます。

こちらは　ムーミンと仲間達が一緒に過ごす秋の夕暮れが非常に美しく描いてあり、大人にとっても印象的な一冊です。

冬も間近に迫ってきたころ、ムーミンはスナフキンのことがとても気になります。だって、冬になればスナフキンは南の国へ旅に出てしまうからです。ムーミンはスナフキンがいなくなると思うとさみしい気持ちになりました。でも、ムーミン考えました。秋の次は冬が、冬の次は春が来るじゃないか。
そう思ったとたん、ムーミンは気持ちが楽になり、次の日スナフキンに春になったらまた会おうね、と言い、スナフキンは旅に出ていきます。そして、ムーミン谷に冬がやってくるのです。
やっぱりスナフキンはかっこいいですね。だって、大好きなムーミンと会えなくなるのにいつだって笑顔なんですから。