これぞレトロと言いたくなるアルバムだ。まるでビーチ・ボーイズ、ハリー・ニルソン、ブレッドの往年のレコードを通して聴いているかのような趣きを持っているが、中には驚くほど新鮮な印象を与える曲もある。「Written in the Snow」は、ゆったりとしたバラード・チューンで、ウィルコのアルバム『Being There』の制作中に生まれた。「Iowa City Adieu」は、パーニス・ブラザーズとスミスを足して2で割ったようなサウンド。アルバムの最後を飾る「Circles」は、ここに挙がったフォーク・ポップの諸要素すべてをひとまとめにした感じだ。どの曲もほろ苦く、かつ美しい。(Jason Verlinde, Amazon.com)