暴力団のカモにならないためのマニュアル
★★★★★
『民暴の鷹』の第1弾は、出版を新聞の紹介記事で読んで直ぐ、取り寄せて読んだ。この度、PART2が出ていることを初めて知り、遅ればせながら通読。
今でこそ『ナニワ金融道』や『カバチタレ!』など、「法テク漫画」とも呼ばれる実社会で役立つ法律知識を扱った漫画が結構あるが、この『民暴の鷹』シリーズはそのハシリ。
なんせ日本弁護士連合会が原作・監修で、すべて実際にあった事件に基づいた話ってのが強み。まさにどの話も、リアリティのある恐ろしい話。絵がやや古臭く、弁護士が皆かっこいい正義の味方に描かれている点が少々マイナスだが、それを補ってあまりばかりに暴力団の「ゆすり・たかり」の手口については色々詳しく紹介してくれているので、非常に勉強になる。社会に出る前の学生全員に読ませたいほどだ。著者の立場をより公平にするためには、悪徳弁護士の事例も1件くらいは入れれば良かったと思う。