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北海道野鳥記 (平凡社ライブラリー)

価格: ¥1,027
カテゴリ: 新書
ブランド: 平凡社
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鳥の哀しみ ★★★★☆
 1984年に出た単行本『のんべえ獣医の動物記 上巻』の改題・文庫化。ちなみに下巻も『北海道動物記』(1996年)として平凡社ライブラリー化されている。
 取り上げられているのは、シマフクロウ、オオハクチョウ、カラス、ショウドウツバメ、トビ、オジロワシ、クマゲラ、ユキホオジロ、ベニヒワ、オオワシ、ノビキ、アリスイ、シマオアジ、オオセグロカモメ。
 有名な人だが、本書を読んで、確かに素晴らしい動物文学家だと再確認させられた。ユーモアと悲哀の入り混じった文章で、動物との温かい交流、人間によって追いつめられゆく野鳥の姿、動物保護の必要性を訴えかけてくる。
 著者は野鳥の専門家というわけではない。北海道の片田舎に暮らす獣医であり、むしろ動物がメインの人だ。しかし、鳥たちにも同様に優しい眼差しを向け、「野鳥の哀れ」を写し出していく。剥製にするため密猟されるオオワシ、森林伐採で住処を失うシマフクロウ。人間のせいで野鳥が木遊撃に姿を消していく。その哀しみが痛いほどに伝わってくる本であった。
 すでに四半世紀近く前の本であり、ちょっと古さを感じさせる内容。