American Beauty
価格: ¥1,262
前作『ワーキングマンズ・デッド』でのカントリーロック路線をさらに突き進んだ、70年発表の名作。セルフプロデュースにより前作よりもさらに厚みをもったサウンドとなっているが、焦点はあくまでも「歌」に合わせられている。
メロディとコーラスワークのすばらしさはもちろん、控えめでいながら耳を奪われてしまうバッキングも絶妙。ジェリー・ガルシアによる職人的アルペジオが紡ぎだす深みのある美しい響きと、渋く滑らかな大人のスライド、そして全体を包む相変わらずの浮遊感がたまらない。
ガルシアの盟友であり、マンドリンの名手であるデヴィッド・グリスマンのプレイも絶品。後々まで歌われることとなる名曲ぞろいの本作は、デッド史上最もメロディアスで歌心のある1枚。(川島うどん)