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政治学講義

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東京大学出版会
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中級者以上の知識の整理に最適 ★★★★★
私は大学や公務員試験で政治学を勉強してきたが、大学時代に教授に推薦されたのが本書である。
その当時はあまりに難解で訳のわからない哲学書の親戚ぐらいにしか感じられなかった。
しかし、公務員試験の過去問演習や他のテキストなどで様々な人名や理論を蓄えてきた最近になって改めて読み返すと、本書の凄さに気付かされる。
概して政治学は体系化が難しいといわれているが、上記のような基本的知識を持った上で読むと、頭の中でネットワークが繋がるがごとく知識が整理されていく感覚を覚えた。
もちろん本書は試験対策向けに書かれた本ではないが、知識の体系化には非常に有用なので、院試や国家公務員行政職の受験者は一読してみることをおすすめする。
リベラルから政治理論まで ★★★★★
 著名な政治学者による政治学史の本であり政治学理論の本でもあります。
 政治思想ももちろんのこと、官僚制や利益集団にも記述を割いてあります。
 教科書として少々レベルは高いかもしれませんが極めて充実した内容となっています。
 リベラルや保守についても理解が深まるようつくられています。
 このタイプの概説書としてはベストではないでしょうか。
 政治学をきちんと理論的に学びたい人には是非おすすめです
鮮明な態度表明 ★★★★☆
政治学が、古典古代以来積み重ねられてきたことを的確に理解した上で、20世紀における広範な議論を幅広く咀嚼しつつ、著者の政治学のスタンスを明快に示した著作。特に、多元主義論に対しての的確な理解をふまえたうえでの批判は、数十年おくれて多元主義を無批判に受容している日本の学界の動向のなかで、特筆すべきものである。

本書は、従来多かった学説のつまみ食い紹介とは一線を画す。議論は、政治学が単純な学問でないことを反映して総じて難解であり、ハウツウものやカタルシスを求める読者には向かない。

第1部原論は、文字どおり政治学原論であり、人間論から始まるその議論は、類書と比べてきわめて構成上の違いが大きく、著者がもともと政治思想史研究者であったことを如実にしめす特長である。

第2部の現代民主政論は、民主政の動態を分析。ナイション・ステイト体制が、自治体・分権政府と地域連合とのあいだで揺らいでいることをも射程に入れる。ステイトを声高に主張する立場は、政治学者としての著者のものではない。

国家論抜きの政治学講義は可能か ★★☆☆☆
 著者によると、この本は、東京大学法学部の「政治原論」の講義の骨格部分を書き下ろしたものであるという。「政治原論」というと、政治学のもっとも原理的な理論のことかと思う人がいるかも知れないが、そうした内容ではない。「あとがき」によると、この本は、「政治をどのように読み解くか」「政治についてどのように思考するか」という問題に焦点をあてたという。  しかし、実際にこの本を読んでみると、ああでもない、こうでもないの学説イロイロ集的な色合いが濃い従来のこの国の政治学教科書と少しも違わない。そこが残念なようにも思われるが、しかし、そもそも日本の大学の政治学の講義などというものは、所詮、そんなものなのかも知れない。

 なお、グローバリゼーションが進む現代世界において、「国家」がますます大きな焦点になっているというのに、この本では「国家」をテーマにした章が存在しない。率直に言わせてもらうと、少なくともわたしには、国家論抜きの政治学の講義などというものが成り立つとは信じられない。