持ち運びには不向き。
★★★★☆
実用(コミュニケーションツールとしての)英文法書としては最高峰だと思う。外国語として英語を学ぶ人に非常に有益な文法辞書だろう。
例として、「(人を)連れて行く、連れて来る」と英語で表現する場合、bring [人][場所], take [人][場所]の、どちらを使うのかといった、
一般的に学習者が迷うような表現が、a-z順で掲載されており、しかも見出しがとても見やすく、解説が平易で良い。
Eメールの書式、新聞の見出し語(act→手を打つ、back→支持する)など新聞特有の意味をもつ単語のリスト、
など普通の文法書にはのっていないものも多数掲載されている。
位置付けでは、コミュニケーションのための文法書であるが、受験英語が近頃コミュニケーションに傾倒している事から、受験のサブ教材として
も使えるだろう。だた一点、以前の版より分厚くなり(辞書並み)、持ち運びには不向きになってしまったのが残念だ。
原書版も合わせて読まなければならない羽目になる
★★★★☆
PracticalEnglishUsage(洋書)の日本語訳版ということで、かなり期待して購入しました。
しかし、勉強を進めていくうちに、助動詞の項目で、have,do,beと法助詞の説明があるにも
関わらず、不定詞や分詞の項目で、be動詞とあったり→原文ではただのbeとなっています。
be動詞、have動詞→原文は助動詞のbeやhaveとともに使われるとなっています。(分詞の項目)
せっかくの和訳なのに、原文でチェックしなければならないところに歯がゆさを感じます。
動詞、動詞形、助動詞、の解説も原文に沿っていただきたいものです。
値段の割には不十分だが、二冊目としては良書
★★★★☆
「用法辞典」というのが曲者で、文法・語法の両方においてもやや中途半端。項目ごとの解説は要を得ているがやや簡潔に過ぎ、値段が値段なので、もう少し突っ込んだ記述がほしいというのが本音。一方で、単語に注目した用法の例示はかなり良質で参考になり、この辞典の本領はここにあると思うが、それでもほとんどの項目はより安い学習辞典や学習英文法書の範囲を出ていない。本書の裏表紙には「インターネット時代の言葉の変遷、地域差、口語・文語の文体差も解説。現代英語の実態をつかめる。」とあり、ここに大いに期待していたが、この点は三省堂の「現代英語語法辞典」に譲る。
改訂版の『ロイヤル英文法』が充実しており、かつ値段も手頃なので、個人的にはロイヤルを一冊目にして二冊目として使っている。持ち運びもできなくはないが、やや難であり、この点も評価から差し引きたい。
本物の英語を学びたい人向け
★★★★★
Oxford Practical English Usage 3rd edition の日本語版がついに出た。原書の分かりやすさを損なうことなく翻訳してある。原書を読めない初級者にとってこれ以上の文法書はないであろう。1000ページを超えるその厚さに手に取ることを躊躇するかもしれない。しかし、闇雲に英文を読むだけでは文法を感覚的に体得するには数十年を要するであろう。それを思えばたかが1000ページである。どんな初級者といえども死ぬ気でやれば1年はかかるまい。大手予備校講師や有名進学高校教諭が書いた訳のわからぬ参考書を有難がっている輩が多いが、本物の英語を学びたい人には本書を使ってもらいたい。