渡航意欲喚起力は弱い
★★★☆☆
『歩き方』のビジュアル系紀行ものシリーズの一冊。
ヘミングウェイ、チェ・ゲバラ、葉巻、クラシックカーetc...という
一般人が「キューバ」という国にイメージする事柄を中心に据えて
それらを各分野の専門家に執筆させています。
なので文章に外れは無いと思いますし、写真も豊富(特にクラシックカーや
数十本もの葉巻ガイドは好きな人には堪えられないでしょう)。
しかし、前述したようにキューバという国に対する一般的なイメージに
沿ったテーマを中心に取り上げられたこともあって、プラスアルファーの
部分が薄い。
そしてこういう本の一番の肝はそれを読んでその国に「行きたくなるか?」
ということだと思うのですが、正直、他の紀行もの(本シリーズだと
『クロアチア』)に比べるとその点も弱い。
キューバへの渡航希望があるから、この本を手に取った訳ですが、それを
増幅させる力はありませんでした。その点が残念です。